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土地活用の事業や運営管理は、業者選びですべてが決まります。
ですので、後で後悔しないためにも、土地活用事業者を選ぶポイントを十分に学んでください。

特に考えなければいけないことについて以下の4項目を説明します。

  • 悪徳業者について
  • タウンページ(電話帳)で業者を探す
  • 不動産業者から紹介された業者に頼む
  • お知り合いやご近所からの紹介

<悪徳業者について>

新聞やニュースで、“悪徳リフォーム業者”が連日問題になっています。 リフォーム業界に限らず、どの業界にも悪徳業者というのは存在するものです。 土地活用業界も例外ではありません。 多くの土地活用事業者は、本当に誠実です。ただ、一部の業者は・・・。
このレポートが、あなたの土地活用計画の手助けとなるだけではなく、一部の悪徳業者からあなたを守る手助けになればと思っています。

土地の借上げを優先して営業する土地活用業者(借地の場合) これは悪徳業者の例ではありませんが、実際に行われている土地活用業者の一つの営業手口 として覚えておいてください。

1、例えば、「ピンポーン」と呼び鈴が鳴ったので玄関のドアを開けてみると、突然、下記のよ うに言い始めます。 「私は、○○という土地活用会社の者です。もしよければ、お宅の土地をぜひ当社で借り上 げさせて頂けませんでしょうか? 毎月、固定の賃料をお支払い致します。ちなみに月極駐車場より、 おおむね高い賃料が期待できます」 などと言って、土地の賃貸を迫る業者が実際にいます。 もちろん、土地のオーナーが自ら土地活用の事業を依頼、または相談した場合でも、似たよ うな誘い文句を並べて、 賃貸契約を勧めようとする場合があります。特に、立地条件のいい土地の場合、こうした例 が多いようです。

というのも、業者にとっては、土地のオーナーと、通常で契約するよりも、サブリースなどの「一括借上げ方式」で土地建物の契約をする方がメリットが大きいからです。なので、 土地建物の借り上げを申し出るのです。全部の業者がそうではありませんが、 要は、同じ契約するなら「自分ところが儲かる契約をしたい」というのが、土地建物の借り上げを優先する業者のホンネという訳です。

こうした実情を念頭において、安易な提案には簡単に乗らないことです。 良心的な業者でしたら、あなたが、自分にとって最適な土地活用事業の形態は何か、詳しく 比較検討したいと申し出れば、サブリースの一括借上げなども含め、親身になって対応して くれるはずです。

2、 極端に値引きをする土地活用業者 例えば、あなたが見積書を見て、その業者に「○○万円だと予算オーバーで高いです」と言ったとします。 その際、「分かりました。では、1,000万円の値引きでやります」というように、突然極端な値下げをしてくる土地活用業者が、実際にいます。
信じられないような話ですが現に「30,000万円の見積額を、1,000万円値引きします」といったケースがあります。 土地活用事業者は、設備や機材などの種類や品質によって、かなりの予算調整(業者の利益確保)が出来てしまうものです。
そして、お客様側には知識が全くありませんので、業者の 非常識な暴利を見つけるのはほぼ不可能です。 ですので、一つの目安として、「少し、値段が高い」と業者に言った際、“一気に値段を下げ る”業者は避ける方が懸命です。
良心的な業者でしたら、あなたの要望に応じて、再度、見積予算や提案内容を考えて、よりベストな提案をしてくれるはずだからです。

3 他社の計画案でそのまま契約しようとする土地活用業者

あなたがすでにある土地活用業者さんから、事業の計画案を提案されているとします。
そして、 次に会った別の土地活用業者の担当者が言葉巧みに、すでに提案されている計画案を聞き出し、その土地活用と同じ計画案で、「うちの会社でしたら、同様の計画のまま、その会社より○○%安い 金額でやれますよ。うちはお客様のことを考えて、より安くやりますから」などと言ってく る土地活用業者。
これもかなり悪質な土地活用業者だと考えていいでしょう。
「同業者の計画でやります」と いうこと自体、良心的な土地活用業者ならプライドもありますし、モラルの問題もあります し、普通はありえません。
また、他社の計画案のままで、値段を抑えるということは、目に見える部分は同じでも、目に見えない部分に手抜きをするということです。

※ どこかの費用を抑えないと、当然予算金額は安くなりませんので。 このような業者は、運営管理も適当で、後々トラブルになる可能性があります。またあなた自身もこのようなトラブルに巻き込まれないためにも、すでに提案のあったプランを同業他社へ、見せないようにすることが重要です。

<タウンページ(電話帳)で業者を探す>

タウンページ(電話帳)の“建設業 の欄を開きますと、「建設業業者」の電話一覧が出ています。
ですが、全く知識のないお客 様が、「どの業者の内容が良いか」は分かるはずもありません。
「とりあえず電話して、家に来てもらおう」と思い、電話して自宅に来てもらったら、先述の悪徳業者だっでは最悪 です。自宅に来てもらうまでは提案も受けることが出来ないので、広告ではどんな業者か全 く分かりません。
タウンページの広告を見て、うかつに土地活用の依頼をするのは止めておいた方が賢明です。

<不動産業者から紹介された業者に頼む>

もし、あなたが現在、不動産業者に土地の管理を依頼していたとします。そうしますと、依頼している関係上、不動産業者に建設業者を紹介してもらうケースが多いと思います。しかも、管理を任せている不動産業者の担当者の紹介ですので、あなたも「この人(営業マン) の紹介なら安心だ!」と思うことでしょう。これは、もちろん、良くない業者という訳ではありません。きちんとした不動産業者から紹介された業者でしたら、きちんとした土地活用事業の提案や対応をしてくれると思います。ただ、仲介手数料が発生する場合があるのです。負担するのはあなたです。

また、今まで土地を管理していた関係上、一部の業者は契約の中に入りたがります。 なぜ、契約に入りたがるかといいますと、まず1つ目の理由は、仲介手数料です。
契約書に 不動産業者の押印があると前述したようにあなたに仲介手数料を請求できるからです。
押印がなくても、業界の暗黙の了解で手数料を手にする業者もいます。

そして特定の業者に誘導されて、あなたの意に沿わない土地活用を行うことがあります。
また、間に入ることで管理業務を行いあなたとの縁を切れないようにします。
将来、あなたが土地を売買する場合などの相談を受けることができ、売買などの仲介手数料をあなたから得ることができるからです。

上記でも触れましたが、不動産業者から紹介された業者が必ずしも良くないとか悪徳業者だとか言う話ではありません。通常より、経費が増え、自由度が効きにくいという意味です。相場の値段できちんとした予算見積を提案し契約してくれる土地活用業者を、あなた自身で見つけて、不必要な経費を計上しない方が良いのではと思っています。そのためにも、 あなた自身で土地活用業者を探されるポイントを知って頂けたら幸いです。

<お知り合いや取引先からの紹介>

土地活用を依頼する場合に多いのは、お知り合いや取引先からの紹介だと思います。
もちろん、紹介された土地活用業者を選ぶのは間違いではありません。
お知り合いや取引先が紹介するくらいですから、悪徳業者だという可能性もまずないでしょう。
その点では安心です。 ただ、紹介の場合も実はデメリットがあります。
紹介されただけに、もし賃貸建物の建築中や完成した後に、何か不具合があっても、紹介してもらった方の手前もあり、なかなか強く言うことが出来ません。
見積り金額など、明らかに相場より高くても、なかなか「高すぎる」と言い出せないでしょう。
そして、提案を受けた後に断る場合も、かなり気を遣います。

下手に断ると、紹介してもらったお知り合いや取引先との人間関係がおかしくなる可能性すらあります。
ですので、お知り合いや取引先からの紹介は、上記のようなリスクがあるということを十分考慮しておいてください。

ここでのタイトル「良心的な土地活用会社の見分け方」というのは、結局上記のような一部の問題のある会社以外の会社ということになります。土地活用で業者に依頼される場合は、安易に依頼されないことが大切ですね。

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